2005年12月4日(日)13:06

イギリス政府はEU首脳会議決裂の可能性を認める

ロンドン/ミュンヒェン(AP)

イギリス政府はEU中期予算案の発表を目前に控えて、12月15日のEU首脳会議が決裂する恐れがあると警鐘を鳴らした。ダグラス・アレクサンダーEU担当相はBBCラジオで、私はこれからの協議で合意が得られるか確信がないと述べた。ドイツのペール・シュタインブリュック財務相(社会民主党)はドイツの実質的なEU負担額の削減を求めた。

イギリスのアレクサンダーEU担当相は、交渉が決裂すればとりわけイギリスにとって不利益となると認めたが、我が国は合意なら「何でもかんでも」調印するというつもりはない、と述べた。これより前BBC放送は、イギリスが場合によっては最高で15パーセントまで拠出金割引額の削減に応じる用意があると報道した。しかしトニー・ブレア首相の官邸はこれを否定している。

EU議長国を務めるイギリスは月曜日に2007年から2013年までの中期予算案に関し、あらたな妥協案を提示する意向である。各種メディアの報道によれば、ブレア政府はこれまで予定されていた8000億ユーロの大幅削減を提案する意向であり、これによりとりわけ新規加盟国が打撃を受けるという。

アレクサンダーEU担当相はまた、フランスなどが恩恵を蒙っている農業補助金問題についても発言した。フランス政府が過去25年間に支払ったEU拠出金の額はイギリスよりも「ずっと少ない」。イギリス政府はこの予算案で「同規模の国々の間の均衡」を図る、と同相は語った。イギリスはフランスほど農業補助金の支給を受けていないため、1984年から拠出金の割引が認められている。6月の首脳会議ではこの二つの問題を絡めたため、中期予算交渉が決裂している。

ドイツのシュタインブリュック財務相は『ヴェルト日曜版』でドイツのEU拠出金の削減を求めた。ドイツが毎日マーストリヒト基準を遵守するよう警告を受けながら、その翌日にはEUでドイツの拠出金増額が議論されるなどという事態は認められない、とシュタインブリュック財務相は述べ、加えて「加盟国が負担可能なEU歳出の上限」を主張した。財務相はドイツが2007年には再びマーストリヒト基準を守るとの意向を強調した。

原題:London haelt Scheitern von EU-Gipfel fuer moeglich




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